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事理一元


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事理一元について


 事理一元
    「事理一元」とは、事理一致とも表現される言葉で、伊藤一刀斎の伝書である「一刀斎先生剣法書」の第一章に
   記述されている剣道修練の教示です。

   「事」・・・技、技術を表す。外面的なものであって、いわゆる形である。

   「理」・・・技を使うための正しい道、道理を表す。内面的なものであって、心である。

    「技」と「道理」は一元(一つのもの)であって、どちらかに偏ってはいけないとされています。剣道を学ぶ上で、
   技術だけにとどまって道理の善し悪しを理解しなかったり、あるいは道理だけに執着して技の可否を理解しないと、
   習得度に偏りが生じてしまいます。言い換えれば、技に習熟していても、道理を明確に理解していなければ勝利は得
   られないし、道理を理解していたとしても、技に習熟していない状態で勝つことができるでしょうか。技と道理とは、
   車の二つの車輪や鳥の二つの羽のようなものなのです。  
    太子剣道教室では、この「事理一元」の言葉を念頭に置いて、稽古に取り組んでいます。

   【一刀斎先生剣法書第一章原文】1)
    夫れ当流剣術の要は事也。事を行ふは、理也。故に先づ事の修行を本として、強弱・軽重・進退の所作を能く我が
   心躰に是を得て、而る後其事敵に因て転化する所の理を能わざく明らめ知るべし。たとへ事に功ありと云ども、理を
   明に知らずんば勝利を得がたし。又理を明に知たりと云ども、事に習熟の功なきもの、何を以てか勝つ事を得んや。
   事と理とは、車の両輪・鳥の両翅のごとし。
    事は外にして、是形也。理は内にして、是心也。事理習熟の功を得るものは、是を心にいたる得、是を手に応ずる
   也。其至に及んでは、事理一物にして内外の差別なし。事は即ち理也、理は即ち事也。事の外に理もなく、理を離れ
   て事もなし。然れば術を学ぶ者、事一片に止りて理の正邪を知らず、或は著して事の得失を知らざること、是れ偏也。
   事理偏著する則は、敵に因て転化する事能はざる者也と。
    故に当伝の剣術は、先師一刀斎より以来、事理不偏を主要として、剣心不異に至る所の伝授を秘所とす。予、当流
   の末葉として此術を学ぶと云へども、愚才不功にして其妙所を知らず。雖然弟子の執心黙止がたきに因て、伝来事理
   の大方を改て一紙に是を記す。実に管を以て天を窺ふが如く、後見の嘲を求るに似たり。

    1)竹田隆一, 長尾直茂 (2003) 『一刀斎先生剣法書』訳注及びスポーツ教育的視点からの考察(1), 山形大学紀要(教育科学), 13(2), 145-162.

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